思わず舞い踊ってしまいそうなほど美味しい、という由来もあるほど味の良さが魅力の「舞茸(まいたけ)」。
そんな舞茸のダイエットに効果的な栄養素&ダイエット活用法についてまとめました。
食物繊維が豊富な舞茸ですが、量だけでなく種類も豊富であることが分かりました。
また、舞茸の食べ方にはコツがあります。
『いつ』『どんな風に』食べるとよりダイエットに効果的なのか、舞茸ダイエットにトライしたい方は必見の情報が満載です!
舞茸の栄養価
舞茸100gあたりの栄養価です。
舞茸100gは市販のパッケージ1袋ほどとなります。
<基本>舞茸の栄養価
舞茸100gあたりの栄養価です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
エネルギー | 22kcal |
水分 | 92.7g |
たんぱく質 | 2.0g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 4.4g |
食物繊維 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 | 3.5g 0.3g 3.2g |
舞茸は他のキノコ同様、食物繊維が豊富なキノコです。
また、糖質(炭水化物ー食物繊維)が100gあたり0.9gと低いのも特徴。
そんな舞茸の食物繊維について掘り下げていきます。
舞茸の食物繊維について
舞茸は100gあたり水溶性食物繊維を0.3g、不溶性食物繊維を3.2g、合計で3.5gもの食物繊維を含みます。
食物繊維のうち約9割を不溶性の食物繊維が占めるという計算に。
また、この不溶性食物繊維3.2gというのは、食物繊維が豊富なイメージがあるごぼう(3.4g)と比べても遜色がないほどの量です。
そんな不溶性食物繊維には
- 便の量を増やす
- 排便を促し、便秘の予防・改善に役立つ
- 有害物質の排出
- 腸内環境の改善
- 噛む回数を増やす
- 満腹感を得やすくなる
という働きがあります。
腸内環境を整える、つまり腸がしっかり働くとエネルギーが消費されます。
食べ物の消化にはエネルギーが多く必要なので、腸が働くエネルギー源であるカロリーや脂肪の燃焼にも役立ちます。
ダイエット第一歩は正常な腸内環境から!
さらに、腸内環境の改善は健康にも美容にも効果的なので、まず積極的に摂るべきは整腸作用がある食物繊維と言えますね。
また、舞茸に含まれる食物繊維にはまだまだ嬉しい効果が!
舞茸のαグルカンについて
舞茸には『マイタケα(アルファ)グルカン』と呼ばれる栄養素が含まれます。
グルカンとは不溶性食物繊維の一種で、体内でエネルギー源として働くデンプンやアミロース、アミロペクチンがαグルカンに分類されます。
そのうち『マイタケαグルカン』には食後の血糖値上昇を抑える働きが期待できます。
血糖値の急上昇は健康にはもちろん、ダイエットにも好ましくありません。
『マイタケαグルカン』は血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるため、体内に余分な脂肪が溜まること、さらに高血糖の予防にも役立ちます。
また舞茸には『n-ヘキサン抽出物』という成分も含まれ、こちらは炭水化物に含まれる消化酵素の働きを阻害します。
つまり炭水化物の分解を遅らせ、結果的に糖質の吸収を抑えることにつながるとのこと。
マイタケαグルカン・n-ヘキサン抽出物などという成分の働きにより、舞茸を食べると糖の吸収が緩やかになるのですね。
さらに、αグルカンには次にご紹介するβグルカンとともに免疫力のアップにも効果が期待できます。
風邪やインフルエンザが流行する今こそ、積極的に取り入れたい栄養素ですね。
舞茸のβグルカン・キノコキトサンについて
βグルカンとは不溶性食物繊維の一種であり、腸内環境の改善に役立つ成分です。
さらに、マクロファージやナチュラルキラー細胞、白血球など免疫細胞に働きかけるため、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高めます。
よってβグルカンは風邪の予防やアレルギー症状の予防・改善にも効果が期待できる、とされています。
そんなβグルカンも構成する物質の1つとして含まれるのが、複合食物繊維の『キノコキトサン』です。
キノコキトサンには食物繊維の働きである整腸作用はもちろん、腸内での糖・脂肪の吸収を抑える働きもあります。
舞茸はダイエットへのサポート効果が非常に高いことが分かりました。
<ビタミン>舞茸の栄養価
舞茸100gあたりのビタミンの数値です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
βカロテン(ビタミンA) | 0μg |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.19mg |
ナイアシン | 5.0mg |
ビタミンB6 | 0.06mg |
葉酸 | 53μg |
パントテン酸 | 0.56mg |
ビオチン | 24.0μg |
ビタミンC | 0mg |
ビタミンD | 4.9μg |
ビタミンE | 0mg |
舞茸はキノコの中ではビタミンB群の含有量が少なめ。
体内で酵素の働きをサポートする『補酵素』であるビタミンB群は代謝アップに欠かせない栄養素です。
ビタミンB群にはそれぞれ
- ビタミンB1:糖質の代謝、神経組織の働きを正常化
- ビタミンB2:糖質と脂質の代謝
- ナイアシン:糖質・脂質・たんぱく質の代謝
- ビタミンB6:アミノ酸の代謝
という働きがあります。
ビタミンB群は他の食材にも含まれているので、バランス良く、いろいろな食材から取り入れていくことが大切ですね。
そんな舞茸には葉酸・ビタミンDが豊富に含まれます。
舞茸の葉酸について
葉酸は、ビタミンB群のように補酵素(アミノ酸・核酸)として働き、また造血作用もあります。
日常では不足することは珍しいですが、注意すべきは妊娠中の女性。
葉酸はDNAの合成や細胞分裂に関わる働きがあるため、葉酸が不足するとお腹の赤ちゃんへ影響する可能性が!
そんな葉酸は舞茸100gに1日あたりの摂取目安(240μg)の約22%が含まれています。
水に溶けやすい成分なので、茹でこぼししない汁物料理に活用すると効率的に摂れそうですね。
舞茸のビタミンDについて
骨を作り、強くする働きを持つビタミンD。
そんなビタミンDは舞茸100gに4.9μg含まれます。
この量は1日あたりのビタミンD摂取目安量5.5μgの9割弱を占める豊富さ!
他のキノコと比べてもダントツで多い量でもあります。
ビタミンDはカルシウムの骨への沈着をサポートするため、カルシウムが多い食材と一緒に摂るのがオススメ!
日照時間が少ない地域では不足しやすいため、意識的に摂取するよう心がけましょう。
<ミネラル>舞茸の栄養価
舞茸100gあたりのミネラルの数値です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
ナトリウム | 0mg |
カリウム | 230mg |
カルシウム | 0mg |
マグネシウム | 10mg |
リン | 54mg |
鉄 | 0.2mg |
舞茸にはカリウムが多く含まれます。
カリウムには
- ナトリウムの排出をサポート ⇒高血圧を予防
- 利尿作用 ⇒むくみ解消
などという働きがあります。
キノコの他に夏野菜に多く含まれる栄養素で、体を冷やす効果もあります。
通常では足りなくなることはまずありませんが、下痢や嘔吐、大量の発汗などで体内の水分が一気に減ると一緒に排出されるため注意が必要です。
舞茸のダイエット活用法
舞茸のダイエット活用法です。
1日あたり100gが目安
舞茸に限らず、キノコの1日あたりの摂取目安量は100gとなります。
舞茸の場合は市販のパッケージ(100g)1袋が目安ですね。
1日あたりの食物繊維の摂取目安量は男性は20g、女性は18gです。
つまり、舞茸100gを食べると男女ともに1日あたりの20%ほどの食物繊維が摂取できます。
小ぶりなので使い勝手が良い舞茸。ほぐしてスープに入れたり、ホイル蒸しに加えたり、ソテーにしたりなどいろいろな料理に使えます。旨みが強いため、料理のおいしさもワンランクアップしますよ。
舞茸は『朝食』に取り入れると効果的
舞茸は朝食のおかずとして取り入れるとダイエットに効果的です。
これは、2010年に(株)雪国まいたけが発表した、朝食で舞茸をおかずに米飯を一緒に食べると、朝食後ならびに昼食後の血糖値の急上昇が抑えられた、という研究結果に基づいています。
朝食だけでなく、昼食の後の血糖値上昇も抑えられるなんてスゴいですね。
また、この最初の食事が次の食後の血糖値をも抑える効果は『セカンドミール効果』と呼ばれ、ダイエットの成功を目指す方たちに注目されています。
食べ始めは舞茸から
舞茸は食事メニューのうち一番最初に食べ始めるのがオススメです。
これは舞茸を真っ先に食べることで、舞茸の食物繊維が後から食べる脂質・糖質などの吸収を抑えてくれるためです。
さらに効果を上げたいなら、舞茸のおかずを食べてから5分ほど待ってから他のおかずを食べ始めるとなお良いとされています。
舞茸を食べるときはゆっくりよく噛むことも大切ですよ。
ここまで「舞茸のダイエット活用法」についてまとめました。食物繊維が豊富なのはもちろん、食物繊維の中でもダイエットに効果的な成分が多く含まれるのが舞茸の魅力です。ベストな取り入れ方は『朝食を食べる5分前にゆっくりよく噛んで食べる』こと。リーズナブルな舞茸でダイエット成功を目指しましょう!