秋の味覚「キノコ(茸)」のダイエット活用法です。
低カロリーで食物繊維も豊富なキノコはダイエット向きなイメージがありますよね?
しかし、キノコって本当に低カロリーな食材なのでしょうか?
また、食物繊維が豊富、というイメージも正しいのか気になります!
気になったので、キノコのカロリーや食物繊維、さらにはキノコを使ったダイエット方法についてまとめてみました。
【種類別】キノコのカロリー・食物繊維
通年スーパーに並ぶキノコですが、本来の旬は春と秋。

キノコのカロリー・食物繊維を種類別にまとめていきます。
記載の数値はいずれも『生』のきのこ類100gあたりの数値となります。
また、数値のうち食物繊維と水溶性・不溶性食物繊維の数値に一部計算が合わない部分がありますが、これは含有量の測定方法の違いによるものです。
あくまで目安としてご確認ください。
椎茸
鍋や煮物に大活躍の「椎茸(しいたけ)」。
キノコと言えば椎茸、というイメージがある方も多いのでは?と思います。
椎の木に生えていたため椎茸と名前が付けられましたが、椎の他にもクヌギやコナラなど、けっこうあらゆる木に生えるとのこと。
そんな椎茸、市販されているものは主に『菌床(きんしょう)栽培』と『原木栽培』に分かれます。
菌床栽培とは、オガクズなどの木質基板に米ぬかなどの栄養源を混ぜた人工の培地・菌床で栽培されたキノコのこと。
椎茸の他にもブナシメジやエノキ、舞茸もこの菌床栽培が主流です。
天然に比べると味や風味は劣るものの、季節を問わず、安定した収穫ができるのが特徴となります。
そんな『菌床栽培の椎茸』のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 25kcal |
食物繊維 | 4.9g |
―水溶性食物繊維 | 0.4g |
―不溶性食物の繊維 | 4.1g |
一方、原木栽培とは天然の木に菌を植え付けキノコを栽培する方法です。
丸太や切り株に菌を植え付け、自生するキノコと同じような環境の下で栽培していきます。
そのため、旬の季節にしか収穫できない一方で味や風味は天然と変わらないおいしさであることがほとんどです。
そんな『原木栽培の椎茸』のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 34kcal |
食物繊維 | 5.5g |
―水溶性食物繊維 | 0.4g |
―不溶性食物の繊維 | 5.1g |
菌床栽培・原木栽培の椎茸を比べてみると、カロリー・食物繊維量ともに原木栽培が上回るという結果に。
ただ、そこまで大差はありませんでした。
ブナシメジ
クセが少なく、使いやすいキノコというイメージの「ブナシメジ(シメジ)」。
小さいキノコの集合体で、料理では小房に分けてから使います。
ブナシメジはブナなどの広葉樹の朽ち木に自生するキノコで、市販のものはほぼ菌床栽培で育てられたもの。
そんなブナシメジのカロリー・食物繊維はこちら。
エネルギー(カロリー) | 26kcal |
食物繊維 | 3.0g |
―水溶性食物繊維 | 3.2g |
―不溶性食物の繊維 | 0.3g |
エノキ
白くてヒョロヒョロの「エノキ(エノキタケ)」。
その親しみがある姿ですが、実は未成熟な状態で、野生では茶色く太く育ったエノキも見られます。
その名前通り、枯れた榎(えのき)の木に生えるキノコです。
気温の低い季節に生えることから『雪の下』という別名で呼ぶ地域もあります。
クセがなく食感も良いので汁物にも使いやすいのが特徴。
そんな「エノキ」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 34kcal |
食物繊維 | 3.9g |
―水溶性食物繊維 | 0.4g |
―不溶性食物の繊維 | 3.5g |
舞茸
思わず踊り出したくなるほど美味しい、という名前の由来持つ「舞茸(まいたけ)」。
※諸説あります。
他のキノコのような丸い傘ではなく、ヒラヒラとまるで舞い踊っているかのような形をしているのが特徴です。
香りが良く、美味しいので人気が高いキノコの1つ。
そんな「舞茸」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 22kcal |
食物繊維 | 3.5g |
―水溶性食物繊維 | 0.3g |
―不溶性食物の繊維 | 3.2g |
エリンギ
地中海地域を中心に親しまれてきた「エリンギ」。
シャキシャキとした食感と独特の風味を持ち、キノコの中でも異色を放つ存在です。
日本の食卓で見かけるようになったのは2000年代以降。
日本では意外と歴史が浅いキノコと言えます。
そんな「エリンギ」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 31kcal |
食物繊維 | 3.4g |
―水溶性食物繊維 | 0.2g |
―不溶性食物の繊維 | 3.2g |
ナメコ
キノコ全体がヌメヌメの粘液で覆われていることからその名がついた「ナメコ(滑子)」。
主にブナなどに生えるキノコで、特徴はやはり自ら分泌する粘液でしょう。
ぬめりは栄養がたっぷり含まれているので、料理に使うときは洗いすぎないのがコツです。
そんな「ナメコ」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 21kcal |
食物繊維 | 3.4g |
―水溶性食物繊維 | 1.0g |
―不溶性食物の繊維 | 2.4g |
マッシュルーム
白くてコロンとした愛らしい見た目が特徴の「マッシュルーム」。
ちなみに、英語の「mushroom」はキノコ全般を指す言葉でもあります。
日本語ではツクリタケ、セイヨウマツタケという名前も持ちます。
また、白いマッシュルームが一般的ですが、茶色い普通のキノコのようなマッシュルームもあります。
クセがなく食感も良く食べやすいキノコで、主に洋食に使用されます。
そんな「マッシュルーム」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 15kcal |
食物繊維 | 2.0g |
―水溶性食物繊維 | 0.2g |
―不溶性食物の繊維 | 1.8g |
ヒラタケ
傘が平らに開くことからその名がついた「ヒラタケ(平茸)」。
冬を中心とした寒い季節に生えるため寒茸とも呼ばれます。
全体的にクセがなく、どんな料理にも使いやすいのが特徴です。
日本では古くから親しまれているキノコですが、2014年に日本産と外国産のヒラタケ属をかけ合わせ品種改良した新たなヒラタケが登場。
『霜降りヒラタケ』という商品名で流通し、近年人気が高まっています。
そんな「ヒラタケ」のカロリー・食物繊維量はこちら。
エネルギー(カロリー) | 34kcal |
食物繊維 | 2.6g |
―水溶性食物繊維 | 0.2g |
―不溶性食物の繊維 | 2.4g |
【一覧】きのこのカロリー・食物繊維量
ここまで紹介したきのこのカロリー・食物繊維量を一覧表にしてまとめていきます。
キノコのカロリー一覧表
まずは、キノコのカロリー一覧です。
キノコの種類 | 100gあたりのエネルギー |
---|---|
椎茸 | 菌床:25kcal 原木:34kcal |
ブナシメジ | 26kcal |
エノキ | 34kcal |
舞茸 | 22kcal |
エリンギ | 31kcal |
ナメコ | 21kcal |
マッシュルーム | 15kcal |
ヒラタケ | 34kcal |
キノコのカロリーは最高が椎茸(原木)・エノキ・ヒラタケの34kcal、最低がマッシュルームの15kcalとなりました。
多くても100gあたり30kcalほどなので、確かにキノコは低カロリーな食材でした。
キノコの食物繊維一覧表
つづいて、きのこの食物繊維量です。
キノコの種類 | 100gあたりの食物繊維量 |
---|---|
椎茸 | 菌床:4.9g 原木:5.5g |
ブナシメジ | 3.0g |
エノキ | 3.9g |
舞茸 | 3.5g |
エリンギ | 3.4g |
ナメコ | 3.4g |
マッシュルーム | 2.0g |
ヒラタケ | 2.6g |
食物繊維量は最高が椎茸(原木)の5.5g、最低がマッシュルームの2.0gとなりました。
食べやすさを考えても、キノコは食物繊維が豊富と言えますね。
また、その食物繊維のうち、いずれも90%ほどを占めるのが不溶性食物繊維でした。
不溶性食物繊維には
- 便の量を増やす ⇒便秘の予防・便通の改善
- 有害物質の排除(デトックス効果)
- 噛む回数を増やす ⇒満腹感が得られやすくなる
という働きがあります。
また、豊富な食物繊維による整腸作用は、腸内環境の改善にも役立ちます。
腸内環境が良くなると、脂肪が燃焼しやすくなる効果も!
便秘に悩む方にはもちろんですが、ダイエットにも効果的ですね。
キノコのダイエット活用法
キノコをダイエットに活用するためのコツをまとめます。
目安量は1日100gほど
キノコをダイエットに取り入れるときは1日に100gずつを目安に加えていきましょう。
キノコ100gは、市販のもので
- 椎茸・マッシュルーム:4~5株ほど
- エノキ・ヒラタケ・エリンギ:1/2袋
- ブナシメジ・舞茸・ナメコ:1袋
が大体の目安です。
こう↑をみると、キノコ100gは毎日取り入れるのに難しくない量ですね。
また、キノコは比較的お買い得なので、続けやすいのもポイント!
まとめ買いをし、下処理をしてから冷凍することで準備の手間を減らすのも継続のコツですよ。
かさ増しで取り入れる
キノコはカロリーが高い食材のかさ増しとして取り入れるのがコツです。
カロリーもOFFでき、食物繊維も摂れるのでダイエットに効果的。
かさ増しの例としては
- 炒め物にプラスしてかさ増し
- みじん切りにしてハンバーグのつなぎに
- 油揚げの袋煮の種に
など。とくに、ハンバーグのつなぎはオススメです。
細かく刻めばキノコをほとんど感じないくらい自然に馴染みます。
油の使いすぎには注意!
キノコを料理に使うときの注意点は油を使いすぎないこと!
キノコはとても油を吸いやすい食材。
油を入れすぎると、その油を全部吸ってしまいます。
せっかくカロリーOFFをしているのに、油を取りすぎたら本末転倒・・・。
炒め物では油の使用を最低限に、できれば油を使わない料理でキノコを美味しく食べましょう。