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油で揚げたジャガイモはやはり太りやすいのか?蒸したジャガイモと栄養価を比較、意外なデメリットも!

ダイエットの天敵、というイメージが強い「ジャガイモ」。

しかし、実際のところジャガイモそのものはカロリーが高いわけでも、糖質が多すぎるわけでもありません。

ではなぜ「ジャガイモ=ダイエットの天敵」のイメージがあるのでしょう?

花緒
花緒

おそらくですが、そのイメージには「油で揚げた」ジャガイモの存在があるためだと思います。

そんな「油で揚げたジャガイモ」は本当に太りやすいのか、についてまとめてみました。

実はジャガイモはダイエット向き?

太りやすいというイメージがある「ジャガイモ」。

新ジャガイモ
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

しかし、ジャガイモはご飯(白米)の代わりに主食として置き換えることでダイエットに効果的です。

ジャガイモ・白米ご飯を同じ100gで比べると、エネルギー(カロリー)はジャガイモ(78kcal)がご飯(156kcal)の半分。

糖質もご飯(35.6g)に比べ、ジャガイモ(15.5g)は半分以下という結果となっています。

また、ジャガイモの方がおおむね栄養価も高いのもポイント!

糖質によりエネルギーも摂れつつ、しかし摂りすぎず、ビタミン・ミネラルも補給できるので、ジャガイモはダイエット向きといえました。

ジャガイモ・白米ご飯の栄養価を比較した記事はこちら≫

そんな意外とダイエット向きなジャガイモですが、油で揚げるとその評価は一変!

ダイエットには全く向かない、とても美味しい食べ物になってしまいます。

蒸し・揚げたジャガイモ100gあたりの栄養価を比較

ここからは、蒸したジャガイモと揚げたジャガイモ100gあたりの栄養価を比較していきます。

蒸したジャガイモは「電子レンジ」で加熱したもの、揚げたジャガイモは「生を油で揚げた」ものとなります。

  • 蒸したジャガイモ:いも及びでん粉類/<いも類>/じゃがいも/塊茎/皮つき/電子レンジ調理
  • 揚げたジャガイモ:いも及びでん粉類/<いも類>/じゃがいも/塊茎/皮つき/フライドポテト/(生を揚げたもの)

また、比べるジャガイモはいずれも皮付きのものとなります。

栄養素蒸し(電子レンジ)揚げ
エネルギー78kcal153kcal
水分78.0g65.2g
たんぱく質1.9g2.7g
脂質0.1g5.6g
炭水化物19.0g25.4g
食物繊維3.5g4.3g
100gあたりの含有量

電子レンジで蒸したジャガイモと、油で揚げたジャガイモの栄養価を表で比べてみるとごらんの結果に。

まず、エネルギー(カロリー)は蒸したジャガイモが78kcal、揚げたジャガイモは153kcalと揚げたものがほぼ2倍に。

揚げたジャガイモのカロリーが、蒸したジャガイモの約2倍になった理由は脂質が大幅に増えたから!

脂質の量を見てみると、蒸したジャガイモの0.1gに対し、揚げたジャガイモは5.6g。

つまり、揚げると脂質の量が56倍になります。

花緒
花緒

揚げたジャガイモが油をたっぷり吸うのは実感していましたが、こうして数字としてみると衝撃が強いですね。

脂質は1gあたり約9kcalなので、100gあたりの脂質5.6gだけで約50kcalが加算されています。

カロリー&脂質が相乗効果でアップし、太りやすさにつながっているのですね。

ジャガイモは油で揚げると脂質が大幅アップ!カロリーも急上昇!


蒸し・揚げたジャガイモの水分は78.0g、65.2gと揚げたジャガイモの方が20%ほど少ないという結果となりました。

高温の油で揚げることで、水分が抜け、カリッとした食感に仕上がる理由ですね。

この水分が抜けたことで、揚げたジャガイモは他の栄養素が占める割合が増加!

たんぱく質は約1.4倍、炭水化物は約1.3倍、食物繊維は約1.2倍も揚げた方が多いという結果となりました。

揚げたジャガイモが太りやすい理由

揚げたジャガイモを食べると太りやすくなる理由は「糖質の吸収スピードが上がる」からです。

ポテトチップス
Ulrike MaiによるPixabayからの画像

ジャガイモは白米ご飯よりも糖質が低いと説明しました。

しかし、それでも100gあたり15.5gと少なくはない量の糖質が含まれています。

また、油で揚げるとジャガイモに含まれる糖質(デンプン)が消化しやすい形に変化。

茹でても蒸してもデンプンが変化するものの、揚げた場合の変化は大きく、より消化・吸収しやすい形になってしまいます。

糖質が吸収しやすくなると、食べたときに血糖値が急激に上昇。

すると、インスリンの分泌が促進されすぎてしまいます。

インスリンの過剰分泌は、糖質をエネルギーとして利用するより、脂肪として体内に溜めるように命令してしまうというダイエットにとって致命的なデメリットをもたらします。

さらに、糖質がしっかりエネルギーとして利用されないため、エネルギーが足りず、食欲が無駄に刺激されるという弊害も。

その結果、食べても食べてもまだ足りない!という悪循環に陥り、食べすぎにつながる可能性があるのです。

花緒
花緒

油で揚げたジャガイモがもたらす結果は全体的に最悪ですね。

「糖質の吸収スピードが遅い=脂肪が溜まりにくくなる」について詳しくまとめたページはこちら≫

揚げたジャガイモは死亡リスクをアップさせる?

揚げたジャガイモはやはり太りやすいことが分かりました。

さらに、揚げたジャガイモには死亡リスクを上昇させるというデメリットもあります。

フライドポテト
Matthias BöckelによるPixabayからの画像

油で揚げたジャガイモ料理を週2回以上食べていると、食べない人と比べて死亡リスクが約2倍に上昇するという研究結果があります。

これはアメリカ・イギリス・イタリア・スペインの研究者からなるチームの研究によるもの。

この研究を詳しく紹介すると、揚げたジャガイモ料理(フライドポテト・ポテトチップスなど)を週に2~3回食べ続ける生活を送る人たちは、食べない人たちと比べ死亡リスクが1.95倍に上昇したというもの。

さらに、週3回以上食べ続けている人たちの死亡リスクはさらに高いという結果になりました。

この死亡リスク上昇の原因は「トランス脂肪酸」と言われています。

揚げ物などに多く含まれるトランス脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを増やし、HDH(善玉)コレステロールを減らすというあまり良くない働きをします。

そのトランス脂肪酸の働きは動脈硬化を促し、心疾患のリスクを上げる原因に。

2003年にWHO(世界保健機関)が1日あたりのトランス脂肪酸摂取量を最大でもエネルギーの1%に抑えるべきと勧告するほど、トランス脂肪酸は有害です。

しかし、現在日本で市販されているポテトチップスなどはトランス脂肪酸を極力減らす企業努力がされています。

そのため量さえ度を超さなければ、危険性が高いわけではありません。

ただ、死亡リスク上昇には化学物質・アクリルアミドの存在もあります

アクリルアミドはジャガイモをはじめとする野菜を高温で熱したときに生じる化学物質。

高カロリー・高脂質のものに多く含まれるとされ、ガンの発症リスクを高める可能性があることも分かっています。

動脈硬化や心疾患、ガンなど、命に関わる症状ばかりですね・・・。

ただし、この死亡リスク上昇を引き起こすジャガイモの食べ方は「揚げ物」限定。

ジャガイモを揚げ料理以外の料理法で週3回以上食べた人たちの死亡リスクは、ジャガイモを月に1回以下しか食べない人たちと変わりません。

揚げずに食べればジャガイモに死亡リスクを上げるデメリットはないということですね。

【まとめ】揚げたジャガイモはダイエットに不向き

  • 揚げていない、蒸し料理などのジャガイモはむしろダイエット向き(主食の置き換えとして)
  • 揚げたジャガイモのカロリーは蒸したジャガイモの約2倍、脂質は56倍
  • 揚げたジャガイモには糖質の吸収スピードが速くなる、トランス脂肪酸・アクリルアミドの増加による死亡リスク上昇というデメリットもある

ここまで、油で揚げたジャガイモのデメリットについてまとめました。

揚げ物はダイエットにとって禁物!と思ってしまいしたが、揚げたジャガイモは死亡リスクまで上げてしまうのでさらに悪いですね。

しかし、揚げたジャガイモは美味しいのは事実。

どうしても食べたい!時には週に1回ほど、せいぜい1袋までと決めて食べるようにするのが良いでしょう。

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