ゴボウは水溶性食物繊維・不溶性食物繊維のバランスが良く、さらにオリゴ糖も含まれます。
食物繊維・オリゴ糖といったプレバイオティクス2つが含まれるゴボウは、まさに腸活ダイエットの優等生!
そんなゴボウが豊富に含む食物繊維・オリゴ糖について掘り下げ、いかに腸活ダイエットにオススメなのかまとめてみました。
腸内に棲む善玉菌の栄養源となって、善玉菌を増やす食物繊維・オリゴ糖が含まれた食品たちのこと。
腸内の善玉菌が増えることによって、腸内フローラのバランスを整えることができ、腸内環境の改善につながります。

腸内の善玉菌を増やすことが目的の腸活にプレバイオティクスは欠かせません!そんなプレバイオティクス食品として優秀なゴボウについて見ていきましょう。
ゴボウの食物繊維について
ゴボウは100gあたりに水溶性食物繊維を2.3g、不溶性食物繊維を3.4g、合計5.7gもの食物繊維を含みます。

食物繊維が豊富なイメージのゴボウですが、そのイメージは正しかったようですね。
ゴボウは食物繊維の豊富さも魅力ですが、腸内環境を改善させる「水溶性食物繊維」、便秘解消に効果的な「不溶性食物繊維」をどちらも多く含むバランスの良さも大きな特徴です。
※食物繊維の働きについては↓にて詳しくまとめています。
1つの野菜で2種類の食物繊維を一気に摂れる、ゴボウはまさに腸活の優等生と言えます。
そんなゴボウには腸活ダイエットにピッタリの「イヌリン」という水溶性食物繊維も含まれます。
ゴボウの「イヌリン」について
イヌリンはゴボウに含まれる水溶性食物繊維です。
本当は多糖類の一種であるイヌリンですが、人の消化酵素で分解されず、腸内細菌によって分解されることから、栄養学では食物繊維として扱われます。
そんなイヌリンには食後血糖値の上昇を抑える働きが認められています。
この働きは、糖質の吸収をゆっくりにして血糖値が急激な上昇を防止することで、急激な血糖値の上昇により起こる脂肪の蓄積を防ぐことにつながります。
この効果は青森県産業技術センター農産物加工研究所が2021年の分析に基づくもので、その結果によるとイヌリンを1日に600mg~12g摂取することで血糖値の上昇抑制効果が期待できるとのこと。
研究に使用した青森県産のゴボウには100gあたり6.7gものイヌリンが含まれているため、600mgのイヌリンを摂取するにはゴボウは7.2gで十分!
7.2gならほんの一口、ゴボウはイヌリンを摂取するにはうってつけの食材と言えますね!
また、血糖値の上昇を抑える働きにより、イヌリンは糖尿病の予防や食事療法としても取り入れられています。
食物繊維とは
食物繊維とは人の消化酵素で消化できない物質の総称です。

この食物繊維は、水に溶けやすい『水溶性食物繊維』と水に溶けにくい『不溶性食物繊維』の2種類に分けられます。
いずれも整腸作用が認められ、腸活には欠かせない栄養素です。
この2種類の食物繊維のうち、プレバイオティクスとしての効果が高いのは「水溶性食物繊維」となります。
そんな水溶性食物繊維の働き、そして不溶性食物繊維の効果についてまとめます。
水溶性食物繊維の働き
水溶性食物繊維は野菜やフルーツ、海藻、コンニャクなどに含まれる成分です。
そんな水溶性食物繊維には
- 整腸作用
- 腸内の短鎖脂肪酸を増加させるため
- コレステロールの吸収を抑え、代謝・排泄をサポート
- 食後血糖値の上昇を抑える
- 糖質の吸収スピードをゆっくりにするため
- 胃の中で膨らみ、満腹感を得やすくする
といった働きが期待できます。
水溶性食物繊維は善玉菌の栄養源となり、腸内フローラのバランスを整える短鎖脂肪酸を増やします。
短鎖脂肪酸が増えることで、腸内が悪玉菌や病原体にとって生息しにくい酸性の環境に変わり、腸内環境が改善されるという仕組みです。
「腸の調子が悪い」という場合には水溶性食物繊維が多く含まれる食品を意識的に摂るべきと言えるでしょう。
「短鎖脂肪酸」には脂肪が付きにくくなるというメリットも!詳しくは≫
不溶性食物繊維の働き
不溶性食物繊維は穀物や豆類、キノコに多く含まれる成分です。
そんな不溶性食物繊維には
- 便の量を増やすことで、便秘の予防・改善に役立つ
- 有害物質を付着させ排出を促し、大腸ガンの予防につなげる
- 吸水し胃での滞留時間を伸ばすことで満腹感を持続させる
といった働きがあります。
よって、不溶性食物繊維は便秘に悩む方が摂るべき成分です。
ゴボウのオリゴ糖について
ゴボウに含まれる水溶性食物繊維・イヌリンは腸内の善玉菌により発酵・分解されるとフラクトオリゴ糖になります。

水溶性食物繊維であるイヌリンだけでも善玉菌の増殖に有用ですが、分解されフラクトオリゴ糖になることでさらに整腸作用がアップ!
また、ゴボウのイヌリンは、長期保存によってもフラクトオリゴ糖に変化するという性質も持ちます。
フラクトオリゴ糖はスイーツの甘味料としても使われる成分。
砂糖のような自然な甘みがあり、つまりゴボウの甘みを引き出して美味しさもアップしてくれます。
ゴボウのイヌリン、侮れませんね!
オリゴ糖とは
オリゴ糖とは単糖が2~10個ほど結びついた「少糖」で、エネルギーとして吸収されにくいことから「低消化性」の糖として知られています。
腸内の善玉菌を増やす効果が高く、特定保健用食品として利用されることも多い成分です。
一口にオリゴ糖といっても、いくつかの種類があり、有名なものでは
- フラクトオリゴ糖
- ガラクトオリゴ糖
- トレハロース
などがあります。
野菜やフルーツなどに含まれるほか、ハチミツや豆類にも豊富に含まれます。
ゴボウの腸活ダイエット活用法

ゴボウのダイエット活用法として
- 油を使いすぎない
- 大きめにカットで食べ応えアップ
- すりおろして「つなぎ」にするのもあり
といった3つのポイントが挙げられます。
油の使いすぎはNG
まずゴボウに「油を使いすぎない」は、どんな食材を使った料理にも言えますが、特にゴボウは注意が必要。
きんぴらゴボウなど油炒めが美味しい料理も多いですが、使用する油、また砂糖の使用も控え目にしましょう。
大きめカットで食べ応えをアップさせる
次に、ゴボウを「大きめにカットすることで食べ応えアップ」です。
ただでさえ噛み応えがあるゴボウ。
大きくカットすることで噛む回数を増やし、満腹中枢を刺激しましょう。
ゴボウは「すりおろし」てもOK
最後はゴボウを「すりおろし『つなぎ』にするのもあり」というもの。
ゴボウをすりおろすという発想はなかなかありませんよね?
しかし、すりおろすことでハンバーグなどのタネに混ぜ、つなぎとして使うことで自然と摂取量を増やせます。
ゴボウのうま味も加わることで味に深みが出るのもポイントです。
すりおろしの他にも、少し食感を出したいならみじん切りでもOKです。
水溶・不溶性の食物繊維をバランス良く含み、オリゴ糖も含まれるゴボウがプレバイオティクス食品としてとても優秀であることが分かりましたね。
ゴボウをはじめ、実がギュッとつまった根菜類は嵩が小さくても量が多めです。
ゴボウよりも食物繊維を豊富に含む野菜もありますが、量の摂りやすさを考えてもゴボウはとても優秀と言えます。
お腹に溜まりやすいので少量でも満腹感を得やすいのがポイント!
身近でリーズナブルな食材から腸活ダイエットを始めたい!という方は、ぜひ「ゴボウ」から初めてみてくださいね♪