前回の記事ではオートミールの基本の栄養価についてまとめました。
オートミールがなぜダイエットフードとして人気があるのか、その栄養を調べるとよく分かりました。
今回は、そんなオートミールのビタミン・ミネラルの含有量をまとめます。
また、記載の数値は『穀類/えんばく/オートミール』のものです。
<基本>オートミールの栄養価
まずは基本のオートミールの栄養価についておさらいです。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
エネルギー | 350kcal |
水分 | 10.0g |
たんぱく質 | 13.5g |
脂質 | 5.7g |
炭水化物 | 69.1g |
食物繊維 | 9.4g |
オートミールは穀物にも関わらず「たんぱく質」や「食物繊維」が豊富に含まれているのが特徴です。
たんぱく質・食物繊維はどちらもダイエットには欠かせない栄養素!
- たんぱく質:脂肪燃焼
- 食物繊維:整腸・便秘解消
また、オートミールは白米・小麦粉など他の主食と比べて糖質が低いのも特長です。
たんぱく質・食物繊維を主食から摂れる上に、低糖質なため、オートミールはダイエッターから高い支持を集めているのですね。
<ビタミン>オートミールの栄養価
つづいて、オートミールに含まれるビタミン量です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
βカロテン(ビタミンA) | 0 |
ビタミンB1 | 0.20mg |
ビタミンB2 | 0.08mg |
ナイアシン | 1.1mg |
ビタミンB6 | 0.11mg |
葉酸 | 30μg |
ビタミンC | 0 |
ビタミンD | 0 |
ビタミンE | 0.7mg |
↑の表を見て何となく分かりますが、オートミールにはビタミンが豊富に含まれていません。
βカロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンDは全く含まれないという状態です。
しかしビタミンB群(B1・B2・ナイアシン・B6・葉酸)は比較的多めに含まれているのがポイント。
ビタミンB群には
- ビタミンB1:糖質の代謝をサポート
- ビタミンB2:糖質・脂質の代謝をサポート
- ナイアシン:糖質・脂質・たんぱく質・アルコールの代謝をサポート
- ビタミンB6:アミノ酸の代謝をサポート
- 葉酸:造血作用&アミノ酸・核酸の代謝をサポート
という働きがそれぞれにあります。
『代謝』とは食べたものを体内で利用できる形に変える働きのこと。
つまり食べ物を『分解』し『吸収』することでエネルギーなどに変えていくことです。
つまり、ビタミンB群を積極的に取り入れると食べ物をエネルギーに変換しやすくなり、代謝が良くなります。
代謝が良くなれば脂肪が燃焼されやすい、つまり自然と痩せやすい身体へとなるのです。
また、代謝を良くすることで疲れにくく&病気にもなりにくい身体も目指せます。
ダイエット中はもちろん、激しい運動の後など疲労を感じているときは積極的に摂るべき栄養と言えますね。
ビタミンB群は主に豚肉・鶏肉などに多く含まれる栄養素です。
オートミールですべてを摂ろうとせず、あくまでも補助的に取り入れるものと考えましょう。
<ミネラル>オートミールの栄養価
最後にオートミールに含まれるミネラルの量です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
ナトリウム | 3mg |
カリウム | 260mg |
カルシウム | 47mg |
マグネシウム | 100mg |
リン | 370mg |
鉄 | 3.9mg |
偏りはあるものの、オートミールにはミネラルが豊富に含まれています。
ここからは、オートミールに豊富に含まれる「リン」「鉄」についてまとめていきます。
オートミールが豊富に含む「リン」について
特に豊富なのはリン。
リンには
- 骨や歯を作る
- 細胞膜を作るリン脂質として働く
- 核酸の成分として働く
- ATP(アデノシン三リン酸)の構成成分としてエネルギーを蓄える
といった働きがあり、不足すると食欲不振や筋萎縮、体重減少などを引き起こします。
むしろ、現代では食品添加物に含まれるリンの過剰摂取の方が問題となっています。
リンの摂りすぎはカルシウム・鉄の吸収を妨げ、特に成長期の子どもや女性、高齢者に悪影響を与えます。
健康のために必要な栄養素ですが、どんなものでも摂りすぎはよくありません。
リンを摂りすぎないようインスタント食品やカップ麺などは食べる量を減らすと良いでしょう。
オートミールが豊富に含む「鉄」について
オートミールに多く含まれる鉄には
- 赤血球を作る
- 酸素を結合し、運搬・貯蔵を行う
という働きを持ちます。
これは酸素を運ぶ赤血球を作り、その赤血球・酸素と結合し全身に酸素を行き渡らせる働きです。
鉄が不足すると立ちくらみやめまいなど、いわゆる貧血になってしまいます。
鉄は吸収率があまり高くないにも関わらず、女性は毎月月経で大量の鉄が排出。
また成長期や妊娠中の女性などは特に鉄が必要です。
よって、普段から意識的に鉄を摂るようにすることが必要ですね。