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【食物繊維】そもそも食物繊維とは?水溶性・不溶性の働きまとめ

ダイエットに役立つ栄養素・食物繊維についてまとめました。

「食物繊維」とはそもそもどんな栄養素なのでしょう?

さらに食物繊維の水溶性・不溶性という種類ごとの働きについてもご紹介しています。

食物繊維とは

食物繊維(しょくもつせんい)とは食べ物に含まれる物質のうち人の消化酵素で消化できないものとなります。

食物繊維

かつては「役に立たない」「無駄な物質」と考えられ『食べ物のカス』という散々な言われようをしていた時代もありました。

しかし、研究が進んだ現在では腸内環境を整えるなど健康に欠かせない物質と評価されています。

食物繊維は炭水化物の一部

食物繊維は炭水化物のうち糖質を除いた物質です。

食物繊維=炭水化物ー糖質

炭水化物量が多くても、食物繊維量が多い食品もあります。

食物繊維の量が多い、ということはその分糖質の量が少なくなると言うことです。

食品を購入するときは、パッケージ裏面の栄養成分表を確認してみましょう。

食物繊維は栄養素ではない?

栄養素とは『生物が代謝する目的で外界から吸収する物質』を指す言葉。

つまり、体内で消化・吸収されずに排出される食物繊維は、厳密には栄養素ではありません。

しかし食物繊維は消化されないものの体内で健康に役立つ働きをすることから「第6の栄養素」とも呼ばれています。

栄養素ではないもの、健康には欠かせない物質。食物繊維とは奥が深いですね。

食物繊維の摂取目標量

食物繊維の1日あたりの摂取目標量は、18~69歳の年齢層の方で、

  • 男性:20g
  • 女性:18g

と定められています。

しかし、現在の日本人で↑の目標量ほどの食物繊維を毎日摂っている方はほとんどいません。

特に若い方ほど食物繊維の摂取量は少ないとされています。

食物繊維の種類

食物繊維は

  • 水溶性食物繊維
  • 不溶性食物繊維

の2種類があります。

ここからは、その「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」についてまとめていきます

水溶性食物繊維について

水溶性食物繊維は水に溶ける・溶けやすい食物繊維のことです。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維が含まれる食品は

  • こんにゃく『グルコマンナン』
  • 果物『ペクチン』
  • ごぼう・菊芋『イヌリン』
  • 甘味料『難消化性オリゴ糖・難消化性デキストリン』

などがあります。

水溶性食物繊維の働き

水溶性食物繊維の『腸内環境を整える』働きは、腸内細菌が水溶性食物繊維をエサに短鎖脂肪酸を生み出すことで得られます。

※短鎖脂肪酸とは酪酸、プロピオン酸、酢酸などの有機酸のこと。腸内細菌が水溶性食物繊維などを発酵させることにより精製されます。

短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性にして、有害な菌の繁殖を抑え、乳酸菌など腸内を健やかにする善玉菌を増やすサポートをしてくれます。

腸内の善玉菌が増えることで腸内環境を整えることにつながるのですね。

水溶性食物繊維には他にも素晴らしい働きがあります↓。

コレステロールの吸収抑制、代謝・排せつをサポート

水溶性食物繊維には

  • 腸内でのコレステロールの吸収を抑える
  • コレステロールの代謝をサポート
  • コレステロールの排せつをサポート

という働きを持ちます。

この「コレステロールの吸収抑制、代謝・排せつをサポート」する働きはコレステロール値の上昇を抑えることにつながります。

よって、コレステロール値が高いことで引き起こされる『動脈硬化』『脳梗塞』『心筋梗塞』など生活習慣病の予防に役立ちます。

糖質の吸収をゆっくりにする

水溶性食物繊維には糖質の吸収をゆっくりにするという働きを持ちます。

この働きは水溶性食物繊維が胃・腸内でネバネバになるため。

粘りが出ることで消化のスピードが遅くなり、時間をかけて糖質が吸収されます。

こうして糖質の吸収スピードが遅くなると血糖値の急激な上昇を予防することができます。

血糖値の急激な上昇は、脂肪が蓄積する原因になるだけでなく、血管にダメージも与えるため、ダイエットにも健康にもよくありません。

さらに高血圧・高血糖・糖尿病のリスクを上げることにもつながるなどデメリットだらけ。

血糖値の急激な上昇は『野菜から食べる(ベジファースト)』などでも予防できます。

ちょっとした食習慣から肥満・病気のリスクを減らせるのですね。

胃の中で膨らむ

水溶性食物繊維は胃の中で膨らむという働きも持ちます。

水に溶ける水溶性食物繊維は水を含むことで膨らみ、体積が増えます。

水溶性食物繊維であるグルコマンナンを多く含むこんにゃくを食べると、すぐにおなかがいっぱいになるのはこのため。

この膨らむ働きにより、少しの量でも満腹感を感じやすくなり、食べ過ぎ防げるのですね。

不溶性食物繊維について

不溶性食物繊維は水に溶けない・溶けにくい食物繊維のことです。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維が含まれる食品は

  • 野菜類:セルロース・ヘミセルロース・リグニン
  • 甲殻類の殻・菌類の細胞壁:キトン・キトサン

があります。

不溶性食物繊維の働き

不溶性食物繊維の働きです。

便秘の予防・便通の改善

不溶性食物繊維は水分を含むことで膨らみ、便の量を増やします。

便の量が増えることで腸が刺激され排便をサポート。

排便の量や回数を増やすことにより便秘を予防することができます。

また、水分を含むことで便が軟らかくなり、排出しやすくなるというメリットも。

便通の改善にもつながるのですね。

有害物質の排出サポート

消化されない不溶性食物繊維は発がん性物質・アレルギー物質を吸着しながら腸内を進み、それら有害物質を付着したまま体外に排出されます。

さらに、便の量・回数を増やすことで、発がん性物質が大腸の粘膜に付着する時間を短縮。

その働きにより、不溶性食物繊維には大腸ガンの予防に効果的、との研究結果も報告されています。

また、有害物質以外にも余分な栄養素を排出するという働きも持ちます。

厚生労働省e-ヘルスネットによると

また、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出する働きがあるため、これらを摂り過ぎることによって引き起こされる肥満や脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・高血圧など生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。

食物繊維|e-ヘルスネット(厚生労働省)

と記載されていました。

ダイエットと健康、いずれにも役立ちますね。

噛む回数を増やす

不溶性食物繊維は根菜やきのこ類など歯ごたえがある食品に多く含まれます。

たくさん噛まないと飲み込めないため、自然と噛む回数が増えることに。

噛む回数が増えるとあごが強くなり、特に子どもの健全な発育をサポートします。

さらに、噛む回数が増えることで唾液・胃液の分泌量が増え、食べ物を消化しやすくなります。

また満腹を感じやすくもなるので、食べ過ぎ防止にも効果的です。

※参考 食物繊維|e-ヘルスネット(厚生労働省)

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