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バター・マーガリンの違いとは?ファットスプレッドって?栄養価からダイエット向きな食品を検証!

バターとマーガリンの違いは「原材料」です。

バターは動物性の『生乳(牛乳)』、マーガリンは『植物性油脂・動物性油脂』が主原料となります。

そんなバター・マーガリン、そしてファットスプレッドの違いをまとめました。

さらに、バターとマーガリン、ファットスプレッドの栄養価も比較!

どれがもっともダイエット向きなのか検証してみました。

「バター」について

バターの原材料は生乳(牛乳)の乳脂肪です。

バター butter
congerdesignによるPixabayからの画像

生乳から乳脂肪分だけを分離させ、攪拌(かき混ぜること)・凝集(集めること)をして作ります。

4種類のバター、その違いとは?

バターには大きく分けて4つの種類があります。

  • 食塩の有無
    • 有塩バター:食塩が1.8%以下含まれているもの。
    • 食塩不使用バター:食塩が含まれないバター。
  • 発酵の有無
    • 発酵バター:生乳を乳酸発酵させてから作るもの。
    • 無発酵バター:発酵しないもの。一般的なバター。

バターは上の『食塩の有無』と『発酵の有無』の組み合わせで大まかに4種類に分けられます。

食塩あり食塩なし(不使用)
発酵あり発酵・有塩バター発酵・無塩バター
発酵なし無発酵・有塩バター無発酵・無塩バター

この中で、もっとも流通が多いのは『無発酵・有塩バター』となり、次いで『無発酵・無塩バター』となります。

発酵バターは深いコクがあり美味しいのですが、なかなか高価で流通も少ないのが現状です。

また、食塩不使用バターは、かつては『無塩バター』と呼ばれていたバター。

生乳そのものにもわずかに塩分が含まれることから『無塩』表記が使えなくなり、現在は『食塩不使用バター』とされています。

「マーガリン」について

マーガリンは植物性油脂や動物性油脂に、発酵乳や食塩、ビタミン類などを練り混ぜて乳化させた加工食品です。

マーガリン margarine
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

使われる植物油脂は

  • 大豆油
  • なたね油
  • コーン油
  • パーム油
  • ひまわり油

などさまざま。

花緒
花緒

使用される植物性油脂によって風味が変わるのがポイントですね。

また、動物油では魚油や豚脂、牛脂などとなります。

もともとはバターの代用品として作られた食品で、中にはバターそっくりの風味・味わいを持つものも。

ただし、現在流通している「マーガリン」のほとんどは実はマーガリンではありません。

現在「マーガリン」として流通している製品のほとんどは「ファットスプレッド」と呼ばれる食品となります。

ファットスプレッドとは?

ファットスプレッドとは日本におけるマーガリン類の一種。

日本農林規格(JAS)によると、マーガリンとファットスプレッドの違いは油脂の含有率です。

  • マーガリン:油脂含有率80%以上
  • ファットスプレッド:油脂含有率:80%未満

と規定されています。

※ちなみに、バターは『乳脂肪分が80%以上』と規定されています。

冷静に考えると、油脂含有率80%以上、つまり全体の8割以上が油というのは衝撃の数値ですよね。

現在のマーガリン、つまりファットスプレッドの油脂含有率は70%前後が多く、商品によってはもっと少ないものもあります。

また、マーガリンと聞くと危ない?といったイメージがありますよね?

つづいては、そんなマーガリンが危険と噂される原因・トランス脂肪酸について掘り下げます。

マーガリンとトランス脂肪酸について

WHO(世界保健機関)はマーガリンに含まれる『トランス脂肪酸』には心臓疾患のリスクを増加させる、など健康に悪影響を与えるとのレポートを2003年に発表。

アメリカではこの事実を重大視し、食品中に含まれるトランス脂肪酸の量の表示義務・使用規制を行っています。

また、デンマークではトランス脂肪酸の含有量が多い食品への課税を導入するなど、削減に努めています。

ただし、日本ではこういったトランス脂肪酸の規制はされていません。

日本でトランス脂肪酸に関する規制がない理由は、そもそも日本人はトランス脂肪酸の摂取量が少ないから。

欧米の人たちと比べると、日本人は脂肪分が多い食品を食べる量が少なく、目安となる摂取上限量をもとから下回っています。

また、トランス脂肪酸の悪影響を低減するとされるリノール酸の摂取が多めなのも、日本で規制されないポイント。

※リノール酸はベニバナ油・コーン油・大豆油など植物油に含まれる不飽和脂肪酸の一種。

さらに、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の危険性が指摘されてから、日本ではトランス脂肪酸の含有量を大幅に減らす製法を開発。

これにより従来の含有量と比べ、トランス脂肪酸の量は10%ほどにまで減少しています。

※トランス脂肪酸が減少したものの、その代わりに肥満・動脈硬化を引き起こす飽和脂肪酸が増えるのでは?との懸念もあります。

ちなみに、現在マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、バターに含まれるトランス脂肪酸の約50%とのこと。

ただし、トランス脂肪酸を含むマーガリン・ファットスプレッドは市販のスイーツにも使用されています。

したがって、いくらマーガリン・ファットスプレッドを直接使わなくても、気付いたらたくさん摂っていた!なんてこともあるので注意が必要です。

バター・マーガリン・ファットスプレッドの栄養価を比較

ここからは、バターとマーガリン、そして現在マーガリンの主流となっているファットスプレッドの栄養価を比較していきます。

これより記載の数値は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年のうち

  • バター:油脂類/(バター類)/無発酵バター/有塩バター
  • マーガリン:油脂類/(マーガリン類)/マーガリン/家庭用/有塩
  • ファットスプレッド:油脂類/(マーガリン類)/ファットスプレッド

を参考にしています。

いずれも100gあたりに含まれる量です。

栄養成分バターマーガリンファットスプレッド
エネルギー700kcal715kcal579kcal
水分16.2g14.7g30.2g
たんぱく質0.6g0.4g0.2g
脂質81.0g83.1g64.1g
炭水化物0.2g0.5g0g
-食物繊維0g0g0g
ー糖質0.2g0.5g0g
100gあたりの含有量g

JAS規格により、バターは乳脂肪分が80%以上、マーガリンは油脂含有率が80%以上と規定。

そのため、100gあたりバターの脂質は81.0g、マーガリンの脂質は83.1gとともに全体の8割超えでした。

それに伴い、カロリーはどちらも100gあたり700kcal以上とハイカロリー。

食パンに塗るバター・マーガリンの使用量はおよそ10gなので、1食あたり70kcalほどとなります。

一方で、マーガリンは油脂含有率が80%未満のもの。

実際にマーガリンの脂質は100gあたり64.1gと全体の80%未満でした。

カロリーもバター・マーガリンと比べて低く、100gあたり579kcalとなっています。

それでも1食あたりに60kcal弱のカロリーというのは高めではありますね。

【まとめ】バター・マーガリン・ファットスプレッドのうち、ダイエット向きなのは?

バター・マーガリン・ファットスプレッドのうち、ダイエット向きなのは「ファットスプレッド」と言えます。

理由はカロリー・脂質が、バター・マーガリンと比べれば低いから。

しかし、いくらバター・マーガリンと比べてカロリーも脂質も低くても、ファットスプレッドが高カロリー・高脂質であることは変わらないので注意しましょう。

また、購入するときは商品パッケージ裏面のカロリー・脂質などをしっかり確認することも大切です。

いずれにしても油の食べ過ぎは禁物!

量は適量を守り、美味しく頂きましょう。

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