粒納豆と挽き割り納豆はどちらがダイエット向きなのか。
検証のため、粒納豆・挽き割り納豆1パック・50gあたりの栄養価を比較してみました。
さらに、食べる時間帯によって納豆の種類を変えるべき?という情報も深掘りしていきます。
※ここからの数値は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年のうち、
- 粒納豆:豆類/だいず/[納豆類]/糸引き納豆
- 挽き割り納豆:豆類/だいず/[納豆類]/挽きわり納豆
の数値を参考にしています。
<基本>粒・挽き割り納豆の栄養価
粒・挽き割り納豆1パック・50gあたりの栄養価です。
栄養素 | 粒納豆 | 挽き割り納豆 |
---|---|---|
エネルギー | 92kcal | 93kcal |
水分 | 29.8g | 30.5g |
たんぱく質 | 8.3g | 8.3g |
脂質 | 5.0g | 5.0g |
炭水化物 | 6.1g | 5.3g |
食物繊維 | 4.8g | 3.0g |
粒納豆と挽き割り納豆の基本の栄養価はほとんど差がありません。
ただし、栄養価のうち炭水化物と食物繊維は差が開いています。
この粒納豆・挽き割り納豆の炭水化物と食物繊維、そして糖質の量を比較してみます。
粒納豆・挽き割り納豆の炭水化物量を比較
粒納豆・挽き割り納豆それぞれ50gあたりに含まれる炭水化物・食物繊維・糖質を比較します。
粒納豆 | 挽き割り納豆 | |
---|---|---|
炭水化物 | 6.1g | 5.3g |
食物繊維 | 4.8g | 3.0g |
糖質 | 1.3g | 2.3g |
粒納豆の方が炭水化物と食物繊維の量が多く、糖質量は低めに。
一方で、挽き割り納豆は炭水化物も食物繊維も粒納豆より少ないですが糖質は多いという結果になりました。
また、炭水化物のうち食物繊維が占める割合を比べると、粒納豆は約79%、挽き割り納豆は約52%となりました。
粒納豆は挽き割り納豆よりも食物繊維が占める割合が大きいことが分かります。
どうして、粒納豆・挽き割り納豆の食物繊維量・割合はここまで大きな差が出たのでしょうか?
その理由は、粒納豆と挽き割り納豆の製法の差に答えがありました。
粒納豆・挽き割り納豆の製法の違い
粒納豆・挽き割り納豆の最大の違いは皮が付いているか・いないかです。
粒納豆は皮付き、挽き割り納豆は皮なしで販売されています。
2つの製法を比べると、
- 粒納豆
- 大豆を蒸す
- 納豆菌を付着させ発酵させる
- 挽き割り納豆
- 大豆を蒸す
- 大豆を挽き割りにする
- 皮のみを取り除く
- 納豆菌を付着させ発酵させる
と挽き割り納豆は、大豆を挽き割り(砕く)にし、皮を取り除くという工程が入ります。
この工程の違いにより、ふっくら歯ごたえがある粒納豆と比べ、挽き割り納豆はより柔らかく発酵が進みやすいため旨みが強いというメリットを持ちます。
食物繊維量は粒納豆の方が多いものの、表面積が増え納豆菌が増えやすいのは挽き割り納豆です。どちらも同じように腸活の効果が得られるので、好みで自由にえらんでOkでしょう。
<ビタミン>粒・挽き割り納豆の栄養価
粒・挽き割り納豆1パック・50gあたりのビタミンの数値です。
栄養素 | 粒納豆 | 挽き割り納豆 |
---|---|---|
βカロテン(ビタミンA) | 0μg | 0μg |
ビタミンB1 | 0.07mg | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.15mg | 0.18mg |
ナイアシン | 0.3mg | 0.5mg |
ビタミンB6 | 0.12mg | 0.14mg |
葉酸 | 65μg | 55μg |
ビタミンC | 2mg | 0mg |
ビタミンD | 0μg | 0μg |
ビタミンE | 5.1mg | 7.8mg |
ビタミンK | 440μg | 470μg |
ビタミンの数値は粒納豆・挽き割り納豆でほとんど差はありませんでした。
ただ、ビタミンEやビタミンKといった納豆に豊富に含まれる栄養素は挽き割り納豆の方が多い傾向にあります。
特に、抗酸化作用が強いビタミンEは1日あたりの摂取目安量は男性は6.5mg、女性は6.0mgなので挽き割り納豆なら1パックで目安量を達成できます。
ビタミンKも1日あたりの摂取目安量は男女ともに150μgと余裕で目安量を達成できますが、こちらは粒納豆でもかわりません。
<ミネラル>粒・挽き割り納豆の栄養価
粒・挽き割り納豆1パック・50gのミネラルの数値です。
栄養素 | 粒納豆 | 挽き割り納豆 |
---|---|---|
ナトリウム | 1mg | 1mg |
カリウム | 350mg | 350mg |
カルシウム | 46mg | 30mg |
マグネシウム | 50mg | 44mg |
リン | 110mg | 130mg |
鉄 | 1.7mg | 1.3mg |
ミネラルの数値は粒納豆・挽き割り納豆でほとんど差がありませんでした。
リンを除き、カルシウム・マグネシウム・鉄は粒納豆の方がやや多いという結果です。
ただ、大きく差が開いているわけではないので、そこまで気にする必要はないでしょう。
【まとめ】粒納豆・挽き割り納豆の栄養価の違い
粒納豆と挽き割り納豆の栄養価の違いをまとめます。
- 粒納豆
- 食物繊維が豊富で糖質は低め
- ミネラルはやや多め
- 挽き割り納豆
- 納豆菌が多め
- ビタミンE・Kが多い
栄養価にそこまで大きな差はないため、ダイエットには粒納豆・挽き割り納豆のどちらを選んでもOK。
ただし、粒納豆と挽き割り納豆はオススメの食べる時間帯が異なります。
粒納豆・挽き割り納豆を食べるならどの時間帯がオススメ?
それぞれの納豆を食べる時間帯は、粒納豆なら朝食、挽き割り納豆なら夕食の時間帯がオススメです。
朝食は「粒納豆」が良い理由は、粒が大きく、食物繊維が豊富なため腹持ちが良いから。
さらに噛む回数が多いことで満腹感を得やすくなり、日中のパフォーマンスを上昇させることにもつながります。
一方、夕食に「挽き割り納豆」が良い理由は、納豆菌がより多く含まれるから。
一般的に腸の活動は夜の時間帯(午後10時から午前2時ごろ)にもっとも活性化するとされ、その活発化する時間帯をめがけ善玉菌である納豆菌を摂取することで、腸内で善玉菌が増えるサポートになります。
また挽き割り納豆は皮がないため消化が早く、お腹が空いた状態で眠りにつけるため快眠にも効果的。
食べる時間帯に合わせて納豆を選ぶのもありかもしれませんね。