10年以上前に流行ったダイエット方法「朝バナナダイエット」。
この「朝バナナダイエット」は本当に効果があるのでしょうか?
「朝バナナダイエット」の効果のほどと、バナナが痩せると言われる理由をまとめました。
さらに、加熱やスムージーにするのはOK?など「朝バナナダイエット」の疑問も調査しています。
「朝バナナダイエット」とは
「朝バナナダイエット」とは朝食に『バナナ』と『水』のみを摂るダイエット方法です。
バナナを食べる本数は『おなかがいっぱいになるまで』。
水は常温のものが良いとのことです。
いつもの朝食をバナナに替えるだけ、という簡単さが受け、けっこう話題になっていました。
「朝バナナダイエット」が流行ったきっかけは?
「朝バナナダイエット」が流行ったきっかけはSNS・mixiでの投稿のようです。
もともとはmixiの<痩せる>というコミュニティで話題となり、その後2006年に<朝バナナダイエット。>というコミュニティを開設。
※2010年にそのコミュニティは解散してしまっているようですが、現在もページそのものは残されています。
そんなmixiでの人気を受け、2008年には書籍「朝バナナダイエット」(著者・はまち。)が発売されています。
↑の書籍で提唱されている「朝バナナダイエット」は
- ガマンしない
- お金をかけない
- 時間をかけない
と魅力的。
書籍のヒットと合わせ「朝バナナダイエット」そのものも流行しました。
「朝バナナダイエット」の効果のほどとは?
「朝バナナダイエット」の考案者であるはまち。さんは「朝バナナダイエット」を6カ月続け13キロのダイエットに成功しています。
もともとの体重や運動量、他の食事によって効果は変わりますが、しっかり「朝バナナダイエット」を続ければ効果が期待できそうですね。
どうして『バナナ』で痩せられるのか?
バナナがダイエットに向いている理由を、バナナに含まれる栄養素とその働きからまとめていきます。
バナナの『果糖』は血糖値を上げにくい
フルーツの中でも甘味が強いイメージのバナナ。
と思ってしまいそうですが、ご安心ください!
バナナの糖質は「果糖」と呼ばれる糖質で、この果糖は食べても血糖値が急激に上がらないという特長を持ちます。
これは血糖値が血中の「ブドウ糖」の濃度を表す値であるためです。
血糖値の急激な上昇は脂肪が溜まる原因。
血糖値は糖質が高い炭水化物を単体orいきなり食べると急激に上昇してしまいます。
ダイエット中はできるだけ避けるべきでしょう。
ただし、果糖は体内でブドウ糖に変換されるので摂りすぎは禁物です。
けれどもブドウ糖への変換という工程を挟むため、他の糖質よりも吸収が遅く、血糖値の上昇が比較的ゆるやかになるのですね。
※参考 果糖 e-ヘルスネット
消化酵素アミラーゼが消化をサポート
バナナには消化酵素・アミラーゼが含まれています。
アミラーゼは炭水化物の消化を助けてくれる酵素。
バナナは、アミラーゼの働きにより胃腸への負担を少なく消化できます。
また、アミラーゼにより炭水化物が速やかに分解・吸収されるため、バナナはエネルギー源として重宝されています。
スポーツの前などの栄養補給でバナナがオススメされるのはエネルギーへの変換が早いからなのですね。
腸内環境を整える食物繊維&フラクトオリゴ糖
バナナには腸内環境を整える食物繊維がほどよく含まれています。
含まれる食物繊維は100gあたり1.1gで、その内訳は
- 水溶性食物繊維:0.1g
- 不溶性食物繊維:1.0g
と不溶性食物繊維が多く含まれます。
※「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」参考
不溶性食物繊維は便秘の予防・改善に効果が期待できます。
代謝を落とさないためにも便通の良さはダイエットに必須!
さらに、身体に吸収されにくい(難消化性)の糖質・フラクトオリゴ糖が多く含まれるのもバナナの特長。
消化されにくいフラクトオリゴ糖は、そのまま大腸へ到達し、腸内環境を整える善玉菌のエサとなります。
また吸収されない分、カロリーとして計上されないのもポイント。
低カロリーかつ腸内環境を整えるバナナは、たしかにダイエットにピッタリといえますね。
<おまけ>むくみ解消・カリウムも豊富
ダイエットとはあまり関係ありませんが、バナナは100gに360mgもの豊富なカリウムを含む食材でもあります。
カリウムは『余分なナトリウムの排出をサポート』する働きがあり、高血圧の予防に効果的とされています。
また、利尿作用があり、身体のむくみ解消にも効果的です。
※参考 DOLE バナナの効能
DOLE(ドール)が販売している機能性表示食品のバナナ
「朝バナナダイエット」の疑問を解決
ここからは「朝バナナダイエット」に関する疑問を解消していこうと思います。
朝ごはんがバナナと水だけで大丈夫?
朝ごはんがバナナと水だけでも大丈夫です。
バナナは栄養バランスが良く、カロリーも程よく高いので、午前中のエネルギー補給にピッタリです。
ただし、バナナと水だけの食事は「朝ごはんのみ」にしましょう。
3食続けてバナナと水だけでは栄養が偏ります。
何本までバナナを食べて大丈夫?
「朝バナナダイエット」HPによると、バナナは基本的におなかがいっぱいになるまで食べても大丈夫とのことです。
しかし、一度にあまりにも多く食べれば、糖質の過剰摂取となりますのでご注意ください。
目安としては3本くらいまでに抑えるのが良いでしょう。
ダイエットの継続期間はどのくらい?
「朝バナナダイエット」の継続期間は2週間~が目安です。
すぐに効果が出るダイエット方法ではないので、最低でも2週間は続けて様子を見てみましょう。
3カ月ほど続けてみて、あまり効果が実感できないようなら中断するのもありです。
ダイエットは個人差が大きいので、まずは試してみて、合わなかったら変えてみると、すぐに切り替えるのが一番だと思います。
バナナは加熱してもOK?
バナナを加熱して食べるのはオススメしません。
加熱すると消化酵素アミラーゼが死滅してしまい、その効果が得られなくなってしまいます。
また、アミラーゼの他にも栄養素の中には加熱して壊れてしまうものがけっこうあります。
バナナのダイエット効果を得たいなら、できるだけそのまま食べた方が良いでしょう。
バナナを『スムージー』にしてもOK?
バナナはできるだけそのままの状態で食べた方がダイエットに向いています。
『スムージー』など砕いたバナナは消化されるのが早すぎるため、すぐにおなかが空いてしまう可能性が!
ゆっくり時間をかけ噛む方が得られる満腹感は大きいです。
よって、絶対にNGというわけではありませんが、ダイエットにはあまり向かないでしょう。
「忙しくて食べる暇がない!けれど朝バナナダイエットを続けたい」という方には↓をオススメ!
ここまで「朝バナナダイエット」についてまとめてみました。
半信半疑で調べてみたものの、朝ごはんをバナナと水だけに置き換える「朝バナナダイエット」は続ければ効果が期待できそうだと思いました。
ただし、問題は消化が良いバナナによる空腹感の訪れの早さでしょう・・・。
バナナの皮を剥くだけですぐに用意でき、そこまで高くないバナナを使った「朝バナナダイエット」。
試してみる価値は十分にあるダイエット方法といえますね。
甘い=糖質が多いから逆に太ってしまいそう・・・。